須田景凪

1st EP

teeter

2019.1.16 Release

teeter
初回限定盤
(CD+DVD / 3面特殊紙ジャケット仕様/20P歌詞ブックレット)
¥2,500(税抜) WPZL-31556
通常盤
(CD Only)
¥1,800(税抜) WPCL-12982

TRACKS

須田景凪TOUR 2019 “teeter”
最速先行抽選受付
シリアルナンバー封入
(受付締切:1月20日 23:59)

CD

  • 1.mock
  • 2.パレイドリア
  • 3.farce
  • 4.Dolly
  • 5.レソロジカ
  • 6.浮花

DVD(初回限定盤)

  • 「mock」Music Video
  • 「Dolly」Music Video

MOVIE

“パレイドリア” Music Video

”mock” Music Video(Short ver.)

1st EP「teeter」クロスフェード

“Dolly” Music Video

「ROAD TO YOU 〜星降る丘の約束〜」
主題歌:レソロジカ

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ヴィレッジヴァンガード特典

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- 各CDショップでも販売中 -

シークレットイベント開催決定

初回プレス分封入特典・参加抽選応募期間:
1月15日(火)10:00〜1月20日(日)23:59

MUSIC DOWNLOAD楽曲配信

INTERVIEW

ボーカロイドのシーンから登場した才能が、ネットカルチャーだけにとどまらず、日本のロックのあり方を目覚ましく更新し、そしてJ-POP全体を鮮やかに揺るがしてきた2010年代。須田景凪は、間違いなくその潮流の最先端にいるシンガーソングライターだ。

2013年に“バルーン”名義でボカロPとしての活動を開始。ニコニコ動画にて数々のヒット曲を生んできた彼は、2017年に“須田景凪”として初のアルバム『Quote』をリリースし、自らの声で歌うシンガーソングライターとしての活動を始めた。代表曲「シャルル」はJOYSOUNDの2017年発売曲年間カラオケ総合ランキングで1位、さらに10代のカラオケランキングでは2017&2018年と2年連続で1位となるなど、着実に支持を集めてきた。

思春期にはThe Birthdayや東京事変、Maroon 5などのロックバンドを聴いて育ち、ボカロPとしての活動の前にはドラマーとしてバンドで活動していたという彼。その曲調の魅力は、繊細でありながら胸を掴む力強さを持ったメロディ、躍動感あるリズム、そして深遠な歌詞の言葉にある。

昨年には初めてライブも行い、そこでも大きな変化を感じたという。レーベル「unBORDE」からのメジャーデビュー作となる1stEP『teeter』の成り立ち、そしてこの先の展望について、本人に語ってもらった。

取材・文=柴那典

──昨年には「須田景凪」名義での初めての作品として『Quote』をリリースしました。その後、どんな変化がありましたか?
「『Quote』までは、ひたすら自分の内側について書くような曲が多かったんですけれど、昨年に『Dolly』という曲を発表して、そこから『前を向いてみたい』という願望が強くなっていった気がします。ただ、『Dolly』という曲のテーマが『前を向いていきたい』というものなんですけれど、まだその自信はなくて。『前を向いてみたい』という願望のようなものが集まったのが、今回のアルバムになったのかもしれないと思っています」
──初めてのライブもありましたが、終わってどんな感触がありましたか?
「終わった瞬間は、やっぱりすごく楽しかったですね。ただ、『Quote』のライブが終わった後には『またやりたい』と思ったんですけれど、次に『Dolly』のライブをやるまでは不安があって、ひたすら緊張してました。毎回、やるまでは不安なんです。でも、やったらすごく楽しいし、よかったなと思う。後悔したことは一度もないです」
──今作は「unBORDE」というメジャーレーベルからのリリースとなります。メジャーデビューする、ということに関しては、どのような意志を持って決めたんでしょうか。
「いろんな人に知ってほしい、いろんなことをやってみたい、という感じです。unBORDEには、もともと好きなアーティストが一杯いたし、客観的に見て自由で格好いいレーベルだと思っていたので、そこで挑戦したいと思いました」
──今作のサウンドは基本的にはバンド編成で作っていますよね。打ち込みやいろんな選択肢がある中で、このやり方を選んだのは?
「『Quote』の時までは、ドラム、ベース、ギター2本、シンセという構成だったんですけれど。その構成はあまり崩さずに、今回はドラムとベースを生楽器にしたり、ギターをサポートしてもらったりしてるんです。サウンドの構築の仕方は今までとあまり変わってないんですけど、それを生身の人間で作ってみるということにチャレンジしてるという感じですね」
──その「Dolly」が今作の収録曲では最初に出来た。
「いえ、実は『Dolly』は二番目にできた曲で、最初にできたのは『farce』でした」
──「farce」は「茶番劇」という意味を持つタイトルの曲ですね。これはどういうものがモチーフになっているんでしょうか?
「『farce』は、今言った精神的に自堕落な状態というのをテーマにしている曲ですね。ないものねだりというか。『Dolly』では『前を向いていきたい』ということをテーマにしているんですけれど、その一方で『前を向いてみたいけど、どうせ無理かもしれない』という葛藤もあって。『farce』はそういう側面を書いている曲です」
──「精神的に自堕落な状態」ってどういうものなんでしょう? 自堕落というと、たとえば朝になってもずっと寝てるとか、だらしない生活をしてるとか、そういうイメージを持ったりもするんですけれど。もっと内面的なもの?
「『パレイドリア』という曲も自堕落をテーマにしてるんですけど。具体的に朝起きられないとか、夜が寝れないとか、そういうことだけじゃなくて。いろいろ作品を作っていくなかで、現状に満足していてはもちろんダメだと思うんですけど、その現状を認めてしまうときもあったりして。そういうところも自堕落だなって思います」
──「パレイドリア」というのは、何でもない場所に人の顔が見えたりする心理現象のことですよね。それはどういう意味合いで自堕落さと繋がってるんでしょう?
「最近、引っ越しをしたんです。それで部屋の内見をしたんですね。今までと全く違う空間に新しい生活を想像したりして。そのときに、自分は一人っ子なんですけど、小さいときに一人遊びをしていたことを思い出したんです。カーテンが人の顔に見えたり、そういう現象が昔からあった。幼稚園や小学校のときって、特に先のことなんて考えずになんとなく日々が終わっていくじゃないですか。あれが自堕落だったかと言われたらわからないですけど、幼いころの何も考えていない自堕落と今のいろいろ考えたうえでの自堕落というものが、ある意味繋がったと思えて。それで『パレイドリア』とつけました」
──「mock」はどういう位置づけでしょうか?
「『mock』は一番強力なジャブだと思います。EPの中では一番救いがある曲という感じですね。『Dolly』よりも『前を向かなければいけない』と必死なことを書いているというか。歌詞の意味合いは全然狂暴じゃないんですけど」
──「mock」は「まがい物」という意味合いですよね。その「mock」が象徴するのは、どういうものなんでしょうか。
「一見ネガティブに取られる言葉に希望を託している、という感じですね。《何処か描いていた青い写真のような心残りならば置き去りにしようね》という歌詞があるんですけども、《青い写真》というのは理想とか、自分が思い描いてるようなもので。それは誰にとってもあるものと思うんですけど、それのせいで前を向けない、先に進めないのならば、それは捨てようねということを書いています」
──こうして曲名を並べていっても、「mock」は「まがい物」、「farce」は「茶番劇」のように、どこか共通するイメージを持つ言葉が選ばれていますよね。「レソロジカ」は「使いたい言葉が忘れてしまって出てこない」という心理現象を表す言葉。「浮花」は「華やかだけと中身がない」ということを形容する言葉。曲のタイトルの意味だけを抜き取ってみても一貫して、どこかリアルさや生々しさ、本物感のようなものと反対の言葉を選んでいる。
「6曲のタイトルを並べて、そういう感じだということは意図してなかったんですけど。たしかに、今の精神状態が現れているような気がしますね」
──「レソロジカ」はダンロップのプロモーションアニメ『ROAD TO YOU ~星降る丘の約束~』の主題歌として書かれた曲ですが、これはどのようにして作っていったんでしょう?
「この曲はもともとテーマをいただいて作ったんです。男女間だけでなく、親であったり友達であったり、そういう仲がいい人たちへの愛というテーマで。ただ、これは別に指定されてないんですけど、親子のような当たり前の関係でも、いつかはなくなってしまうわけじゃないですか。そこに身を置いているときは幸せで、楽しく他愛のない会話をしているような時間も、いつかなくなってしまう。そういうことを思ってしまうことがあって。そういうことを自分がふわっと考えてしまうと、友達と話していた文脈から外れて、言おうとしていた言葉を度忘れしてしまう。そういうところから書いていったんです」
──幸福感と喪失感が同居してる感覚を書いている。
「そうですね。幸せが大きいぶん、いつか来る別れや悲しみのような、反対の感情が大きくなるだろうなって思いました」
──「浮花」はどうでしょう。
「この曲は最後に書いた曲で、『レソロジカ』と通じるような、幸せが多いぶんいつかその反対の感情も大きくなるだろうという部分がありますね。ただ、『レソロジカ』は歌詞のなかにしっかり対面している人間がいるのに対して、『浮花』はそれがいない。一人でいるときに自分自身と対話しているような感じですね。自分のなかで完結する部分を形にしている」
──では、そういう曲が6曲集まったEPに『teeter』というタイトルがついている。これはどういう象徴なんでしょう?
「曲が半分くらいできあがったときに、タイトルをつけたんですけど。『Dolly』とか『farce』、『パレイドリア』という曲ができて、自分のなかでテーマが浮かんできて。それが『自堕落な場所から前を向くまで』という感じだったんですね。『teeter』というのは『ふらふら歩く』という意味なんですけど、自堕落から前を向くところまでふらふら歩いているという認識があった。他の曲も作っていくうちに、どんどんその色が濃くなっていったんで、『teeter』っていうタイトルにしました」
──ここまで話を聞いて、たしかに、この6曲は変化の時期だからこそ生まれてきた曲、という印象を受けました。今までと違う場所に行こうとしている。
「そうですね。あまりそれを意図して作ったつもりはないですけど、言われてみればその通りな気がします」
──須田景凪さん自身は、今の「須田景凪らしさ」というものは、どういうところにあると思っていますか?
「正直、今回は自分らしさをまた探そうとしている、模索しているところだと思っています。今まであったものを一度崩して、サウンドにしても、曲調にしても、もう一度再構築している。そういう認識ですね」
──3月30日からは東名阪のツアーも決定しています。ライブに向けては、どんな思いを持っていますか?
「いつも間隔があくので、毎回忘れちゃった感覚を取り戻すところから始まるんです。それでいつも緊張はするんですけれど、やっぱりやったら楽しいので。前回のツアーでは初めて大阪でライブをやったんですけれど、それもすごく楽しかったので。今回は名古屋が初めてなんですけれど、そこもきっと楽しいんだろうなと思っています。面白いことをやりたいですね」

PROFILE

須田景凪

須田景凪

2013年より“バルーン”名義でニコニコ動画にてボカロPとしての活動を開始。その後「シャルル」「雨とぺトラ」「レディーレ」と続々にヒット曲を投稿。

自身の曲を自ら歌うセルフカバーも多くの支持を集め、「シャルル」のセルフカバーはYouTubeで2000万回再生を突破。JOYSOUNDの2017年発売曲年間カラオケ総合ランキングでは1位に輝いた。

2017年10月、自身の声で描いた楽曲を歌う“須田景凪”として活動を開始する。中毒性のある予想外かつ大胆でありながら、隅々までこだわりの詰まったメロディーが多くの若者の支持を集める。

LIVE

須田景凪TOUR 2019 “teeter”

2019年3月30日(土)

梅田CLUB QUATTRO

OPEN 17:00 / START 18:00

INFO:キョードーインフォメーション 0570-200-888

SOLD OUT

2019年3月31日(日)

名古屋SPADE BOX

OPEN 17:30 / START 18:00

INFO:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100

SOLD OUT

2019年4月7日(日)

恵比寿LIQUIDROOM

OPEN 16:00 / START 17:00

INFO:SOGO TOKYO 03-3405-9999

SOLD OUT

チケット料金:3,990円(税込・スタンディング・ドリンク代別)

須田景凪TOUR 2019 追加公演 “teeter”

2019年7月14日(日)

中野サンプラザホール

OPEN 17:00 / START 18:00

INFO:SOGO TOKYO 03-3405-9999

チケット料金:4,320円(税込・全席指定)

一般発売:2019年6月15日(土) 10:00〜各プレイガイドにて